2002年8月26日 よくある法律相談 (2002年8月26日 深水 記)

   法律相談でよくある質問と一般的な回答をまとめました。

<離婚等>

Q1 私は、結婚後、10年経ちますが、結婚当初より、夫に暴力を振るわれ、怪我をして入院したこともあります。子供が小学校に入学したことですし、離婚したいと思います。そのことを夫に言っても知らん顔です。どうしたらいいでしょう。

A1 当事者の話し合い(協議離婚)で決まらなければ、まず家庭裁判所に離婚調停の申立をし、そこでも決まらなければ離婚訴訟という裁判を地方裁判所に提起して決着することになります。離婚するにあたって決めなければならないこととしては、
子供がいれば、
     1.親権者をどちらにするか
     2.養育費をいくら負担するか
     3.面接交渉権(定期的に子供に会う権利の内容)
を決めることになります。
姓を変えている場合
     4.姓を戻すかどうか
さらに、財産がある場合には、
     5.財産分与
財産分与は、結婚後に夫婦で築いた財産を精算する制度です。この夫婦共有財産(結婚後に夫婦で築いた財産)は、名義の如何を問いません。例えば、夫の給料から妻が妻名義で預金していた場合、妻名義の預金であったとしても夫婦共有財産になります。他方、妻が結婚前から持っていた財産は、夫婦共有財産とはいえず、財産分与の対象にはなりません。 なお、住宅ローン等の負債がある場合は、それも精算の中に組み入れます。
それから、一方に責任があって離婚する場合(浮気、暴力など)には
     6.慰謝料
これは、上記のとおり、一方の責任により他方が被った精神的苦痛を慰謝するというものですから、「性格があわない」「なんとなくいやになった」ということで離婚するのであれば、発生しません。
協議離婚、調停離婚の場合は、親権の問題について合意が必要ですし、姓を変えた人が、婚姻していたときの姓をそのまま使い続けたい場合は、3ヶ月以内に届け出をする必要があります。それ以外は、離婚する際に絶対に決めなければならないというものではありません。 ただし、慰謝料は3年、財産分与は2年で請求できなくなります。


Q2 昨年、子供一人を連れて離婚しました。私は、なんの未練もありませんが、夫の親は資産家ですので、孫である私の子もその財産を相続することになったはずです。私が離婚したことによって、子供の相続権を奪ってしまったことになるのでしょうか。

A2 両親が離婚しても、夫婦はそれぞれ配偶者ではなくなりますから、互いに相続権はなくなります。しかし、子供は子供であることにはかわりありませんので、お子さんの相続権が失われるわけではありません。 ただし、前夫が結婚すれば、新たに入籍した妻も配偶者として相続人となり、子供が生まれれば、その子も相続人になるわけですから、そういった場合は、お子さんの法定相続分は減少していくことになります。


<借金・保証>

Q1 友人に「絶対に迷惑はかけないから」と頼まれて、その言葉を信用して500万円の貸金業者からの借金の連帯保証人になりました。友人は、数ヶ月、合計20万円弁済した後、支払いをしなくなり、住所も変えてしまいました。でも、友人は副業でかなりの収入を得ているようです。現在、私は、貸金業者から残金の請求をされていますが、「絶対に迷惑をかけない」と言われていたのですし、友人も収入があるようですから、友人に請求をして、私への請求はやめてもらうことができますか。

A1 連帯保証人になってしまうと、自分自身がお金を借りたのと同じことになります。私より先にお金を借りた人(主債務者)に請求してくださいとか、主債務者に財産があるはずですから、そちらで探してくださいということも言えません。


Q2 私の親はスーパーを経営していましたが、多額の負債を抱え、いなくなってしまいました。親の借金を払えといって取り立てに来られますが、子供である以上支払わなければなりませんか。

A2 連帯保証人になっていなければ(連帯保証人として借用書に署名していなければ)、親がした借金であろうと借金を払う法的義務はありません。請求されても「支払えません」と断り続けることです。悪質な貸金業者などは、そういうことをわかっていても、「身内なんだから返すのが当然でしょう」としつこく言ってくる場合もあります。そういう言葉には乗らなくてもかまいません。また、「連帯保証人になってくれたら、今日のところは帰ります。」と言われることもあるようです。上記Q2のとおり、連帯保証人になったら、支払い義務を負いますので、支払うつもりがないのなら、連帯保証人にはならないことです。


Q3 私の娘は結婚して5年目になりますが、3年目に夫が子供を置いて出て行き、子供が小さいことから、パート程度の仕事しかできず、子供が病気をしたときまとまったお金が必要であったことから、サラ金で借り入れをし、到底、返せない額の負債を負ったことから自己破産をするということで、弁護士のところに相談に行っています。私は、収入がありませんが、娘に頼み込まれて、3件程保証人になっています。娘が破産すれば、私のお金を返さなくてよくなりますか。

A3 破産・免責の効力は、保証人には及びませんので、娘さんが破産し、免責を得たとしても、保証人になってるお母さんが保証人としてお金を返さくてはならないという状態は変わりません。むしろ、娘さんが破産することで、娘さんからお金を返してもらえないことが明らかになり、これまでお母さんのところに請求がきていなかったところも、お母さんに請求をするようになると考えられます。お母さんも支払いが困難であれば、娘さん同様、弁護士に相談して、お母さんの状況にあった債務整理の手続きをとることをおすすめします。


2001年12月14日 人権大会のご報告 (2001年12月14日 藤田 記)

 去る平成13年11月8日、日本弁護士連合会人権擁護大会が奈良で開催され、私の所属する 第3分科会は、「少年非行の背景・要因と教育改革を考える−とどいていますか、子どもの声が−」 と題してシンポジウムを行いました。
 かかるシンポジウムでは、非行を犯した少年と一般の高校生に対して行ったアンケートの結果を報告したわけですが、 その中で私が一番印象に残ったことは、非行を犯した少年は、一般の少年に比べて、幼少期において、親から 何らかの虐待を受けた経験(被虐待経験)を持つ者の割合が高いということでした。
 先の法務省法務総合研究所の調査においても、少年院に在院中の少年の約半数以上が父母らから虐待を繰り返し受けていた というアンケート結果が報告されましたが、今回のシンポジウムにおけるアンケート結果も それを裏付けるものとなりました。
 近時、少年非行が凶悪化したとして(その認識自体正しいかどうか疑問です)少年法が 厳罰化の方向で改正されましたが、少年非行を親が生み出しているという 不幸な因果律の認識なしに、少年を厳罰に処すれば少年非行が減少するとして厳罰化を図る考え方には どうしても同調できません。
 私の拙い経験からいえば、重大事件を起こした少年こそ周囲の者の援助が必要であり、従来の保護主義が 最も優先すべき場面であるのに、厳罰をもってのぞむことは全くの逆方向ではないのか、そのようなことを 考えさせられたシンポジウムでした。


2001年10月1日 人権大会のご案内 (2001年9月26日 田中 記)

 来る11月8日、9日に、奈良で、第44回人権擁護大会が開催されます。人権擁護大会は、日本弁護士連合会 主催の最大の大会で、毎年、日本各地で、この時期に開催され、奈良では、初めての大会となります。 人権擁護大会は、1年間、人権に関するテーマを弁護士が調査研究し、当日、1000名以上の全国の弁護士が 一同に会し、前半のシンポジウムで、更に討論して深め、後半の大会において、人権に関する宣言を決議して、 政府や社会に提言するというものです。人権擁護大会における、弁護士会の提言は、政府・社会に対するアピール度が高く、 それだけに、関わる弁護士も、身が引き締まる思いで、大会準備に精を出しています。今年の人権テーマは、 
 ・障害者問題
   「障害者差別禁止法の制定を目指して」 (第1分科会)
 ・高齢者問題
   「介護・財産管理・生活支援の充実に向けて」 (第2分科会)
 ・少年問題
   「少年犯罪の背景・要因と教育改革を考える」 (第3分科会)

という、いずれもアップツーデートな3テーマです。わが事務所も、奈良での人権擁護大会 ということもあって、事務所をあげて、大会の準備に取り組んでいます。 特に、私と深水弁護士は、障害者問題、藤田弁護士は、少年問題に、各々、精力的に取り組んでいます。 私の取り組んでいる障害者問題のテーマの概要は、次の通りです。
 
 人は皆、地域や家族に支えられつつ、自立して、生活し、自己実現してゆく権利があります。 しかし、障害をもつ故、施設で一生囲い込まれた生活を強いられたり、社会に出ようとすれば、 住まい・仕事・交通・情報等々、いろいろな社会的差別に出会い挫折せざるを得ない状況にある人達が たくさんいます。そのような人々及び家族の苦悩は、「世間の目」という心理的バリアも乗じて、 とても深いものと思います。そのような人達を救済し、且つ、障害のあるなしに関わらない (そんなことは、本人に責任のないことです)差別無き社会を実現するためにはどうしたらよいか。 差別的社会システムも人の差別心も変えてゆく必要があります。単純な能率主義を唾棄し、 命の輝き自体を大切にする社会の構築が必要です。そして、そのような社会構築のため、 われわれ法律家の立場からすると、障害のある人が、差別を受けたときに、直ちに、差別排除の声をあげることができ、 そして、それに対して迅速に救済措置がとれる法律の制定が不可欠と考えました。 それは、英米で既に制定されているような、障害者差別禁止法の制定です。そこで、障害者問題を取り扱う第1分科会では、 この障害者差別禁止法の趣旨・内容について、議論を深めてゆくことになります。
 
 さて、11月8日のシンポジウムは、一般参加可能で、例年、開催地の地元の方が多く、参加されています。 場所・時間は、以下の通りです。3テーマのうち、興味のあるテーマに皆さん、奮って、ご参加ください。
  • 第1分科会「障害者差別禁止法の制定を目指して」
    三井ガーデンホテル奈良 4階「飛天」 12時30分〜18時00分
     
  • 第2分科会「介護・財産管理・生活支援の充実に向けて」
    なら100年会館 1階「大ホール」 12時30分〜18時00分
     
  • 第3分科会「少年犯罪の背景・要因と教育改革を考える」
    なら100年会館 2階「中ホール」 12時30分〜18時00分
     


2001年8月1日 登大路総合法律事務所WEBサイト開設

当法律事務所では8月1日にWEBサイトを開設いたしました。
併せてiモードサイトも開設しiモード対応携帯電話からの利用も可能です。
今後、さらに充実したサイトづくりを目指して参ります。
皆様のアクセスを心よりお待ちしております。


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